フロンントはクリアになりましたが、今度はリアです。

 当時の写真があれば判り易いのですが、恐らくノートPCの壊れたSSDに記録されていたのだと思います。SSDは外部のリカバリー屋まで出したのですが、結局、復活できませんでした。

 さて、日本ではウィンカーの色は橙色と決められています。オレンジ色という方もおられますが、保安規準には橙色(とうしょく/だいだいいろとは読まない)と記載されています。黄色ではないと言われます。

 肝心なモデルSのリアウィンカーですが、ランプ位置はクリアレンズなのですが、LEDは赤です。これでは車検はクリアしません。因みに1973年以前に登録された車で、一度も廃車されることなく登録が継続されている車両であれば、赤でも問題ありません。ランプに限らずルールが変更される前に認められていた仕様については登録が継続される限り、多くの場合は改造を要求されません。

 さて、改造のためリアのコンビネーションを外してもらうと、最近の車の常で一体型で、LEDのため完全にシールされており、中へ全くアクセスすることができないことが判明しました。日本車でもカバーにキズが入っただけで、修理は全体Assyの交換になってしまいます。LEDは球が切れる心配もないので完全密閉です。

 Assyの開封を試みるしかないとのことになり、色々と考えた結果、半田ごての様なホットカッターで2分割することにしました。外観に影響を与えない位置で、水分の侵入も避けられる位置を選んで、慎重に作業を開始しました。元通りに戻るかどうかは別として、LEDが並べられた回路基板にアクセスできる様になりました。

 チップLEDを確認すると幸いにして当時は日本でも入手できる(写真参照:現在は海外からの調達要)ものでした。ウィンカー部分のチップを交換するため、橙色に相当するAmberとYellowの2種の調達を行いました。チップタイプなので、手作業での載せ替えは容易でありませんでしたが、回路担当のスタッフが対応してくれました。まずはAmberで点灯試験しましたが、整備工場の判断は赤だということでした。レンズカバークリアなので、LEDの発色の問題です。そこでYellowに再度変更して挑戦してみました。結果はOKでした。黄色と橙色の差はG:緑の割合の差で、R:赤に対するGの率が減って行くと橙色になって行きます。元々の保安基準の橙色には具体的なRGB値等の規定はなく、官能試験となる様です。

 カバーを接着する前に車両に付けて試験です。ウィンカーは何とハイフラッシャーになっているではありませんか?更にブレーキを踏むとウィンカーも一緒に点灯するという現象が判明しました。元々、この部分はブレーキに連動していた(写真参照)様です。

 ここからがまた大変です。単なるアナログの世界ではないので、制御を解析する必要があります。どこで制御しているのかも不明で、しかも仮に解析できたとして対策ができる保証はありません。色々と考えあぐねた末に辿り着いた結論はアナログチックに改造するということでした。

 LEDが搭載された回路基板に信号が入り、どのLEDをどの様に点灯させるかを決めている様でした。そこでウィンカー部のLED群の点灯信号を別のところから取ることにしました。TESLAロゴが入ったサイドウィンカーへ来る信号をリアまで延長することにしました。もちろん、左右独立です。同時にハイフラッシャー対策もした様に思いますが、信号源を変えることで不要になったのか詳しくは覚えていません。また、経緯は判りませんが、ブレーキランプの信号対策も必要になったと記憶しています。これはハイマウントストップランプから信号を取ることにしました。

 これらの作業と最終確認を実施した後、ケースの封止です。エポキシか何かの接着剤で留めた後にシリコーンでコーキングしたと思います。シールは完璧ではなかった様で洗車をすると曇ることもありますが、実用上問題が出るレベルではありません。

 写真の通り改造後の外観は全く普通で、外からは改造の苦労は微塵も推察できません。

 これで、技術的な課題も一応クリアしました。