アテネ

 帰りのフライトの関係で土曜日がフリーになったので、中心部まで地下鉄で街中に出てみました。タクシーが便利だとお勧めされていたのですが、時間も十分にあったので事前にネット検索して地下鉄を利用することにしました。宿泊していたのは、住宅地のど真ん中で、周りにはレストランやスーパーもありません。幸い地下鉄の終着駅の1つ前の駅まで徒歩10分程度でした。

 車で送迎してもらった際に見掛けたガソリンスタンドでは€2/ℓを超える価格で、日本円に換算すると290~300円に相当します。170円を超えて大騒ぎの日本でこんな価格になったらどうなるのでしょう。

 タクシーも含めて公共交通は安価なようです。タクシーは別として他の交通機関の料金体系はちょっと変わっています。距離制ではなく、時間制の運賃です。購入後90分以内と24時間があって、時間内はどこへ行こうと何度乗り換えようと同一料金です。しかも地下鉄だけでなく、バスやトラム,トローリーバスも同じチケットで利用できるとのことで、驚きです。24時間券を購入しましたが、なんと€4.1とガソリン2ℓ分の価格で1日乗り放題です。チケットは使い捨ての紙製ですが、自動改札で挿入の必要もなく、タッチするだけで先進的です。 地下鉄の車両は古くて決してきれいではありません。外は落書きだらけです。因みに街中のビルディングも落書きだらけです。駅も極めて不親切でホームには駅名と行先(終点)しか掲示されていません。次の駅名の表示もなく時刻表もありません。電光掲示盤が次の電車の到着までの時間を示しているだけです。一応、英語表記はありますが、路線図等を携帯していないと大変なことになります。地下鉄は3路線しかなくLine1,2,3と命名されており、路線図では色分けもされているのですが、駅にもホームにもこれらの表記もありません。乗り換えの際も路線図と行先を確認しながら移動しないと判りません。市内中心部ではバス等も結構走っていましたが、どこに行くのか判らないので利用できません。

 目指すはパルテノン神殿で、早い時間だったので空いていました。帰りには多くの人が入口で並んでいたのでラッキーでした。神殿は修復中なので、クレーンや資材がそこかしこにあります。公開しながらの補修工事とはいえ、日本では考えられない管理レベルです。きっと日本が世界標準と比べ異常なのだと思います。 日本でいう弥生時代にこんな大きな石造りの建物が建設されたことの驚きと、完全な形ではないにしても2500年も倒れずに立ち続けている柱が残っていることにも不思議な思いでことばにもなりません。

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