姫路城

 今年は未だに海外には行けておりません。国内も出掛ける機会がめっきりと減っております。先日、9月の連休に久々に計画もなくどこかに出掛けようということで近場の姫路城に行くことにしました。平成の大修理が完了してから5年が経過しておりますが、改修後のお城にはまだ訪れておりませんでした。

 ニュースによれば久々の人出で渋滞等も発生していた様ですが、幸いにも渋滞も駐車場の待ち時間もなく、スムーズに行くことができました。

 時間もあったので、今回は2時間以上掛けてゆっくりと回ってきました。初めての百閒廊下も通り、千姫が休憩所としていたと言われる化粧櫓にも行ってきました。百閒というと約180mですが、実際には約240mもある様でした。化粧櫓には千姫の人形も飾られていました。

 途中で出会ったボランティアガイドの方曰く「前日は天守に登るのに1時間待ちだった」とのことでしたが、当日は列を成しているということもなく、どちらかというと疎らという感じで、ポイントをゆっくりと観て回れました。ほの門近くの「姥ケ石」や天守内の東・西大柱もしっかりと確認でき、最上階にある神社にもお参りして来ました。天守閣の階段も自分達のペースで登り降りすることができました。

 本丸にもほとんど人が居なかったため、人が写り込むことなく天守閣を正面から撮影することができました。

 りの一渡櫓には歴代の鯱が展示してありました。実際には近くで見ることがないので気付かないのかも知れませんが、並べて見ると、昭和、平成になると簡素化されている様に思われて残念です。特に平成のものは工業製品という感じで、3次元というよりも2.5次元の構造で「のっぺり」としたデザインです。明治の様な彫の深さが全く感じられません。コストを考えると致し方ないのかも知れませんが、伝統を守るということを考えると少し違和感を覚えました。

 最後に大河ドラマで注目された黒田官兵衛ゆかりの石垣まで観てきました。自然の石を積み上げたという感じで、明らかに技術的な差が見受けられました。

 明治時代には現在の価値で約10万円という破格値で個人に売却され、解体の危機もありましたが幸いにも免れることが出来、更に戦火も危機も逃れてきて今に残された素晴らしい遺産です。今回の訪問で改めて素晴らしさを実感することができました。

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