約2ヶ月ぶりの東京出張です。今回はJALがキャンペーン中のPCR検査を事前に受けました。案外簡単でした。検査能力と精度の問題はありますが、こういったものを有効に活用して、行動範囲を拡げることも検討できるのではないでしょうか。
東京の街中は決して多くはありませんが、それなりの人が活動していました。時間帯的に混む場面ではありませんでしたが、電車にも多くの人が乗車しており、非日常を感じる程ではありませんでした。
京急蒲田駅の下りホームでは何と「東京では緊急事態宣言が出ており、都道府県を跨ぐ・・・・」とアナウンスしていました。急行に乗ると次は川崎ですが・・・。そこへ入線してきた都営浅草線は今も三崎口へも相互乗り入れしており、成田空港へも行っています。決して都内だけの運行に限定されている訳ではありません。民間会社には依頼できなくても、都営は東京都の判断でどうとでもなる様な気がしますが、知事の発言と実態は乖離していないのでしょうか?
羽田空港は緊急事態です。何と「閉店ガラガラ」ではなく「開店ガラガラ」状態です。本来であれば夕方のラッシュ時間帯なのに人がいません。都内の駅とは全く様子が異なります。手荷物検査場も部分的にしか空いていません。お土産屋さんはかろうじて開いています。台風でもないのに“欠航”だらけです。ラウンジの人もまばらです。因みにラウンジでも当然ビール類は飲めません。通路には人は見当たりません。ゲート付近にも人影は極少です。栄華を極めた空港の見る影もありません。
帰りのフライトは間引き運行の夕方便で、機材も100人も乗れないE190に変更されているにも関わらず、乗客は3割強位しか乗っていませんでした。空港、機内どこも居ても自動的にソーシャルディスタンスが取れます。逆に密になるにも人が居ません。世紀末という雰囲気さえ漂っていました。羽田空港の惨状(敢えて惨状ということばを選びました)を見て、「日本は大丈夫か」と心の底から感じてしまいました。
到着した伊丹空港でも「府県を跨ぐ・・・」のアナウンス。但馬コウノトリ空港に行く人しか利用できないのでしょうか?国交省に言わされているのだとは思われますが、アナウンスする人たちは違和感がないのでしょうか。こんな訳の判らないことをやっている間は事態の好転は期待できないのではないでしょうか?人の心配をする余裕も全くなく、己が生き残れるのかという事態が迫ってきているのですが、運輸業界も本当に大丈夫なのかと思わずにいられません。この方が余程深刻な事態の様に感じました。
医師会の会長を脅迫する人まで出現しました。彼を決して肯定する訳ではありませんが、そういう人が出てくる社会にしてしまった人たちが居るということです。部分最適ではなく、もっと全体最適を考えて欲しいと思います。特に政治家は強い意見だけに流されるのではなく、実情を正しく把握して、その上で全体最適に繋がる方策を講じて欲しいものだとつくづく感じます。
前回は早く元に戻って欲しいということで締めましたが、コロナ禍が収束しても元には戻れない様な不安で一杯になってしまいました。